
■腰部脊柱管狭窄症とは?
普段歩いているとき、足に酷いしびれや痛みが現れ少しの間、腰を曲げて休憩取ると、そのしびれや痛みが軽くなるということはありませんか?。
今回のテーマは、「腰部脊柱管狭窄症」についてです。腰部脊柱管狭窄症は、足や腰にしびれや痛みが起こり歩くことが困難になる「整形外科疾患」です。
腰部脊柱管狭窄症は高齢者に見られる疾患で、特に70歳以上の方に多く見られます。
危険なのは、ただの老化現象と捉えてしまい、そのまましばらく放置してしまいます。当然のことながら、治療を先延ばしすれば、症状がさらに悪化します。
例えば歩かなくても、家の中で座っていても突然足がしびれたり、足に何か張り付いているかのような違和感を感じたり、また人によっては腰痛がひどくなる方もいます
出典:「健康ぷらざ」
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■腰部脊柱管狭窄症の原因とは?
背骨は1本であるかのようにみえますが、実際は骨が積み重なってできています。積み重なったに中には「脊柱管」という空洞ができていて、神経の通り道になっています。
その脊柱管が何らかの影響によって狭くなってしまい、中を通ってる神経が圧迫されることによって腰部脊柱管狭窄症が引き起こされるということになります。
また、腰部脊柱管狭窄症は、その病名に「腰」という文字が入っていることから、主に腰が痛くなる疾患であると勘違いされた方も多いかもしれません。
しかし、多くの場合腰よりも足の方が辛く、「間欠性跛行」と呼ばれる特徴的な症状が足に現れます。「間欠性跛行」は歩き始めは何も症状はありません。
しばらく歩くと太ももの裏側やひざ下といった部分に強いしびれや痛みが現れます。
腰を曲げてしばらく休憩を取ると症状は和らぎ、再び歩けるようになります。
症状が悪化していくと、連続して歩ける距離がどんどん短くなっていきます。
重症になるとたった50m程の距離でも歩くことが困難になったり、5分程度立ってるだけでも困難な尋常ではないしびれや痛みが現れたりします。
そしてさらに悪化すると、排尿・排便障害が現れることもあります。
■腰部脊柱管狭窄症の治療
腰部脊柱管狭窄症の治療法は大きく分けて保存療法と手術療法の二種類があります。
症状が軽い場合は一般的に「保存療法」による治療を行います。
保存療法には次のような治療法があります。
(1)姿勢の改善指導
(2)薬物療法
(3)理学療法(温熱や超音波など)
(4)装具療法(腰部コルセットなどを)
(5)注射治療(硬膜外ブロックや神経根ブロック)
以上のような保存療法をしばらく続けても改善されない場合や足の筋力が低下したり、排尿・排便障害があるなど、症状が進行している場合手術が検討されます。
ただし症状が進行していると、手術を行っても中々よくなりません。
特にしびれの症状が改善されないこともあります。
歩いていて足にしびれや痛みを感じたら我慢せず、早めに受診しましょう。
腰部脊柱管狭窄症によるしびれや痛みを抑えるには体を反らさないように気をつけ、なるべく前傾姿勢を保つことが大切です。外出時には杖やシルバーカーを使う。
立ち仕事をする際は、できるだけ負担を小さくするためにも、片足を踏み台におく、横になる時は膝の下に丸めたタオルを置くなど腰に負担をかけない工夫を心がけましょう。