
■今回のテーマは「てんかん発作」
今回ご紹介するYoutube動画は、「てんかん発作」について分かりやすく解説しています。日本では100万人近くの方が発症しているといわれている「てんかん」。
てんかんには痙攣を引き起こすものから、意識を失うものまで様々の発作が存在します。
てんかん患者さんの多くは小児期に発症しますが、頭部のけがをきっかけに、てんかんを発症することもありますし、近年では、高齢者のてんかんも増加しています。
ですので、てんかんは誰にでも起こりうる病気といえます。薬物療法を中心に医師の指示にしたがって、しっか治療を行えば、日常生活を普通に送ることができます。
色々な情報に振り回されないためにも、やはり正しい知識がどうしても必要です。
出典:「健康ぷらざ」
■てんかんの症状とは?
てんかん発作は大きく分けると、「全般発作」と「部分発作」の2つに分類されます。
全般発作は、脳深部より、てんかん性の放電が始まることによって両側に同時に伝わり、両手足が同時に動いたり、てんかの症状に左右差がないことが特徴です。
対して部分発作は、脳表面のある部位から、てんかん性の放電が起こるので運動、言語、感覚、視覚など、その脳の機能と一致した部位にてんかんの症状が現れます。
ここでてんかん発作の症状をチェックしてみましょう
●ボーッとしていて呼びかけても反応しない。
●口をもぐもぐさせたり、手をもぞもぞさせたりすることがある。
●体の一部あるいは全体が一瞬ピクっと痙攣する事がある。
●突然手足の筋が突っ張り、意識を失ったことがある。
●突然手足がガタガタと痙攣したことがある。
●意識を喪失するとともに全身が硬直しガクガクと全身がけいれんしたことがある。
●突然全身の力が抜け、バタンと倒れたことがある。
これらの症状のうちどれか一つでも当てはまる場合は、てんかんの可能性があります。できるだけ早い段階で専門医を受信し、しっかり治療することをおすすめします。
■てんかんの治療
てんかんの治療には抗てんかん薬を用いるのが一般的です。
上述したとおり、てんかん発作には全般発作と部分発作の2つに分類されていますが、それぞれの発作によって、第一選択となる「抗てんかん薬」が異なります。
まず全般発作には、バルプロ酸という薬を用い効果的なことが多いです。
続いて部分発作については、カルバマゼピンという薬を用います。
複数の薬を用いても期待するような効果がない場合は外科治療を行うこともあります。
しかし、一般的に70~80%のてんかん患者さんは抗てんかん薬を規則正しく服用することによって、てんかんの症状は良好にコントロールされています。
■日常生活の注意点
てんかんは、いつ発作が起こるか分からない病気です。したがって、てんかん患者さんの運転は人を死傷させる恐れもあるため、長年にわたって禁止されてきました。
しかし現在は道路交通法の改正により、最低二年以上抗てんかん薬を規則正しく服用して発作が起こらないことを医師が確認すれば、運転免許の取得や更新も可能になってます。
最近てんかん患者さんの自動車運転に対して厳しいまなざしが注がれております。
しかし、「抗てんかん薬」を医師の指示に従って規則正しく服用して発作をコントロールできている患者さんに対し、不必要に差別することは避けなければならないと思います。
てんかんであることを人に知られることによって差別を受けるのではないかという心配や運転に関する規則が面倒といった理由で治療を受けない方も少なくありません。
また、てんかんであること誰にも話さず、隠している方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、てんかんは、放っておいても決して改善することはありません。
また大きな事故を引き起こしてしまう危険性もあります。
てんかんの疑いがある場合は、早めに受診しましょう。
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