
■今回のテーマは「胃食道逆流症」
今回は「胃食道逆流症」がテーマです。
胸焼けに苦しんでいる方はみなさんが
思っている以上に多いんです。
その原因のかなりを占めているのが、
実はこの胃食道逆流症という病気です。
これは単なる胸焼けではないので、
市販の内服薬を飲んでも効果がありません。
胃食道逆流症は、男性ですと50歳以上、
女性ですと60歳以上がなりやすいです。
この年代に入ったら胃食道逆流症を発症
するリスクが増えるので注意が必要です。
出典:「ドクター吉田たかよし」
■胃食道逆流症の症状とは?
胃食道逆流症は、胃の中にある食べ物が
逆流して食道に戻ってきていしまいます。
胃の中には「胃酸」がありますので、
逆流することによって胃酸が食道の粘膜
に強いダメージを与えてしまいます。
それと同時に胸焼けが起こります。
■胃食道逆流症を引き起こす食べ物
最新の医療では、どんな食べ物を食べたら
胃食道逆流症になりやすいのかという
ことがすでにわかっています。
特に注意が必要なのが「脂肪分」です。
脂肪分は胃の中で消化するのが大変であ
るため、より一生懸命消化しようと
胃の働きが活発化します。
その結果として胃の中にあるものが、
食道に逆流しやすくなってしまうのです。
またレモンなど酸性の強い食べ物も
胃酸のパワーがより強くなってしまうので、
結果として胸焼けが起こりやすくなります。
また唐辛子のような刺激物も同様です。
そして、意外に思われるかもしれませんが、
トマトを食べ過ぎてしまうと胃食道逆流症
が起こりやすいとされています。
■その他の胃食道逆流症の原因
また食後の姿勢も非常に大事なんです。
食べてすぐに横になってしまいますと、
胃食道逆流症が起こりやすいんです。
普段は胃よりも食道の方が上にあるので
いいのですが、横になってしまうと同じ
水平状に胃と食道が並んでしまいます。
ですので、その結果として胃食道逆流症
を起こしやすくなってしまいます。
食道は胃にとって左側にありますので、
左下の姿勢で横になると特に逆流を起こし
やすいということで注意が必要です。
また同様に前屈みの姿勢も下部食道括約筋
が収縮しにくくなるので注意が必要です。
そして、重い物をぐっと持ち上げるときに
自然と腹圧がかかります。
これにより食道に力がかかってしまい、
胃食道逆流症を引き起こしてしまいます。
またコルセットなどで体をしめつけるのも
良くありません。下部食道に力が加わり、
胃食道逆流症になりやすくなります。
■胃食道逆流症の症状
胃食道逆流症の症状は以下の通りです。
(1)胸痛
(2)のどの痛み
(3)声のかすれ
(4)胸やけ
(5)喉に異物を感じる
(6)副鼻腔炎
胃から食道への逆流を繰り返すことにより、
食道が強い刺激を受け続けます。
これにより食道の粘膜の細胞が変化し、
これをバレット食道といいます。
症状がなくても変化することもあり、
この異常な細胞は前癌状態であることから、
食道癌へと進行するケースもあります
■胃食道逆流症の治療
眠る時に頭の高さを15cmから20cm
高く設定することによって、胃食道逆流症
を引き起こすのを予防してくれます。
また、胃食道逆流症の治療に関しては、
プロトンポンプ阻害薬の服用がもっとも
効果的とされています。