
■ 日本人は「座りすぎ世界一」だった!?
健康に最も悪い影響を与えるものとして、これまでなら「喫煙」が、いの一番にあげられましたよね。しかし、最近では「長時間座りっぱなしの状態が喫煙以上に健康被害を及ぼす可能性がある」といった声が欧米を中心に広がっています。
ここでいう長時間とは、6時間以上です。しかし、そうはいっても普通に会社で働いていたら、誰もが6時間以上座りっぱなしですよね。実は我々日本人は、1日平均8~9時間座っていまして、世界一座り時間が長いんです。

■ 座りすぎによる健康への影響は!?
そして、長期間座りっぱなしの状態を続けると血液の流れが著しく悪化することから、肺癌を54%、子宮癌を66%、大腸癌を30%増加させ、また、これに運動不足が加わると死亡リスクが40%に達してしまうので、喫煙による健康被害を軽く超えています。
勿論こうした健康被害はガンだけではありません。肥満、心臓病、糖尿病、脳損傷のような他の健康問題も含まれています。なんと!驚くべきことに、胸痛(狭心症)や心臓発作などの心血管疾患のリスクが125%も上昇します。
実は足の裏は第二の心臓と呼ばれてまして、立ったり、歩いたりすることで、ポンプのような役割を果たしています。つまり、こうした働きがないと心臓だけでは全身に血を送ることができないんです。

■ 座りすぎによる深刻な問題点とは!?
「Get Up!」(2014年に出版され、米国でベストセラーとなった)という座りっぱなしによる健康被害を警告した本の著者、ジェームズ・レヴァイン氏は、座り過ぎによる危険性について次のとおり警告しています。
「定期的な運動だけで、あなたを様々な健康被害から守ることはできません。もし、あなたが1時間座っていたなら、あなたはあまりにも長く座っていたということです。私たちは1時間に少なくとも10分以上立ち上がるべきです。」
欧米では立ったまま仕事をするオフィスワーカーも増えているようなんですが、日本ではこうした動きが広がるのは、まだ先の話でしょうから、自分で何とかするしかありません。

■ 座りすぎにはヨガが効く!?
そこで、こうした問題を解決する一つの方法として、ヨガがあげられています。ヨガを習慣化することによって全身の血行が改善されるので、癌リスクを低下させ、同時にガンによる死亡リスクを低下させることも同氏によって明らかになっています。
それだけではありません。糖尿病と代謝症候群の研究で発表された研究結果によりますと、血圧低下を含む心臓血管の健康状態を改善する効果が期待されています。また、記憶と脳全体の機能を向上させることができます。

『 デスクワーク中心の方にぴったり! 』
一日中デスクワークで座っている人は、ストレスや姿勢によって生じる背中や腰の痛みも大きな問題ですよね。ヨガならこうした問題も解消することが期待できます。
ということで、今回は座りっぱなしの人たちを様々な健康被害から守るために6つのヨガボーズ(初心者の方でも実践できる物を中心に選ばせていただきました)を紹介している米国の健康サイト「DailyHealthPost」さんの記事と動画をあわせてご紹介させていただきます。
座りっぱなしによる健康被害から
あなたを守る6つのヨガポーズ!

■ マウンテンポーズ
マウンテンポーズは、ご覧のとおり一見すると、ただ突っ立ているだけのように見えるかもしれませんが、座りっぱなしで固くなった背筋や足をしっかり伸ばしてくれます。
このポーズは、非常にシンプルなので、今日からヨガを始める超初心者の方でも無理なく実践することができます。また、一日中職場でパソコンを使ったデータ入力作業に追われている方をプレッシャーから解放してくれます。
マウンテンポーズは、すべての起立姿勢の基礎です。マウンテンポーズを習慣化することで姿勢の改善と、それによる体のバランスを大幅に向上させることができますし、あなたの胸と背中を開くのに効果的です。
「マウンテンのポーズのやり方」
マウンテンポーズのやり方についてですが、まず最初に足が腰の幅に広げて、耳たぶ、肩、腰椎の中心、大転子、膝の皿、外くるぶしが一本の垂直線上に乗っている状態が正しい姿勢です。
次に足元づくりです。足の親指、小指、かかとの3点を意識して立ってください。(親指と小指を軽く動かしてみてください)。足元が整ったら、深くゆっくりとした呼吸を行ないます。足の裏からエネルギを~吸い上げて頭を通っていく様子をイメージしながら深い呼吸を行ないます。
足元から体がゆるんでいき、体全体の緊張がほぐれていきます。マウンテンポーズは、ヨガの基本の基本ですので、最初は30秒くらいから始めて、徐々に時間を伸ばしていきましょう。

■ 蛇のポーズ!
蛇のポーズは、背中を伸ばすことによって背中の痛みを和らげる効果が期待できます。また、背中から腰にかけての筋肉を強化するのに役立ちます。そして、深い呼吸を繰り返すことによって気分が向上します。
「蛇のポーズのやり方」
まず最初に床にうつ伏せになります。この時あなたの額を地面に置きます。次に肘を平行にして胴に近づけて、肩の下においたら真っ直ぐ伸ばします。深く息を吸い込んでゆっくりと頭と胸、腹を持ち上げます。
基呼吸が苦しくならない範囲内で上半身を持ち上げてください。そして、この状態を15~30秒間保持してください。終わったら息を吐きながら、ゆっくり元の状態に戻します。

■ ダウンドッグ!
ダウンドッグは、最もよく知られているヨガのポーズの一つです。ダウンドッグは手と足でバランスをとりながら、全身のバランスを調整しますので、腕や足は勿論のこと骨盤や肩の歪みを調整します。
ダウンドックは倦怠感、慢性的な疲労、ストレス、猫背、肩こり、腰痛に効きます。また、自律神経のバランスも整うので、ストレスによる不安や苛立ちを抑えてくれます。
そして、お腹周り、二の腕、太ももの引き締め、バストアップ、ヒップアップといった美容効果も期待できるので、ダウンドックは外すことの出来ないヨガポーズです
「ダウンドックのやり方」
まず最初に床に四つん這いになります。次に手を肩幅に広げ、足を腰幅に開いたら、太ももと腕を床に垂直にキープします。
両手を前方に移動し、両足のつま先を立てたら、息をゆっくり吐きながら膝を持ち上げていきます。上図のとおり腰を十分に伸ばし、きれいな三角形を作りましょう。
このとき、腰は気持ち良い程度のポジションで伸ばしておくと呼吸もスムーズに行うことができます。最初から無理をせずに出来る範囲内で行うのがダウンドッグポーズの効果を最大限引き出すコツです。
この状態で、肩や首からしっかり力を抜けるように意識しながら、この状態を5~10呼吸ほどステイし、終わったらゆっくり元の状態に戻していきます。

■ スフィンクスポーズ!
スフィンクスポーズは、背骨を強化し、腰や肩のストレッチに効果的です。蛇のポーズよりも簡単でありながら、腰痛を緩和する効果が同じくらい優れているので、蛇のポーズに違和感を感じるのであれば、スフィンクスのポーズから始めると良いでしょう。
上の図にありますとおり、スフィンクスのポーズは簡単なので、初心者の方でも安心して行えます。このため他のヨガポーズよりも呼吸に集中することができるので、背筋を伸ばしながら背骨を強化し、また、腰痛を軽減するのに役立ちます。
デスクワークで腰に疲れが溜まっている人にピッタリのヨガポーズです。また、腰や肩のストレッチにも効果的ですので、おやすみ前に行うと全身がリラックスし、睡眠の質も向上します。
「スフィンクスポーズのやり方」
まず最初にうつ伏せになります。手は肩幅に開いて前に伸ばし、足は腰幅に開いてつま先まで後ろに伸ばします。
次に上体を持ち上げます。息を吐いて腰を守り、息を吸いながら手で床を下に押して上体を引き上げます。 腰だけで上体を反ろうとすると腰に余計な負担がかかるので注意してください。
両腕を床につけるさいに肩の下に肘を置くと胸をより開くことができます。 スフィンクスポーズは、呼吸を意識しながら好きなだけやっていただいて結構です。そうすることでストレスで緊張した体をゆるめ、リラックスできます。

■ 首のストレッチ!
首のストレッチは、デスクワーク中心の方にぴったりのストレッチです。緊張した首や肩の筋肉をやさしく伸ばしてくれます。上図にありますとおり、このストレッチはいつでもどこでも行える点が大きなメリットです。
立ってもできますし、座っても出来るので、場所を選びません。首と肩のこりをほぐしながら手首を気持ち良く伸ばしてくれます。コリ固まっていた筋肉がほぐれると自然とリンパの流れも良くなるので、首や肩のコリにプラスして、冷えやむくみも解消できます。
「首のストレッチのやり方」
まず最初に右手を頭に添えて右に傾け、左腕を伸ばして手を地面に向けます。傾ける角度によってストレッチの深さを調節できます。ゆっくりと深呼吸しながら首を伸ばしてください。右側が終わったら、左側も同じように繰り返します。

■ 猫のポーズと牛のポーズのミックス!
猫のポーズと牛のポーズは、それぞれ背中を強化しながら背中と腰の筋肉を伸ばしてくれるので、血行が改善され、背中や腰の痛みを抑える効果が期待できます。そして、両方のポーズを組み合わせることによって、さらにこれらの効果を高めることができます。
また、猫のポーズと牛のポーズは、ウォーミングアップや運動後のクールダウンにも効果的ですし、ヒップアップ効果、ウエストを引き締める効果も期待できます。
「スフィンクスポーズのやり方」
まず最初に四つん這いになります。ゆっくりと息を吸いながら背骨を丸めて、猫のようにカーブさせます。そして、息を吐き出すとき、あなたの背中を反らし、胸を持ち上げて牛のポーズを作ります。呼吸繰り返しながら、この動作をゆっくり行います。
【出典】 DailyHealthPost:(文・Lordy)
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【動画】 Tonic
「 8 Yoga Poses To Improve Balance 」
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